『鉄輪』

藤原新也の『鉄輪』を知人が貸してくれた。『かんなわ』と読みます。僕が暮らす別府の町のひとつです。表紙折り返しに「まだ何ものも手にしていない者の、不安と底無しの自由」とあります。著者はじめての自伝小説なのだそうです。

 本の中には僕も好きな「谷の湯」という温泉が登場したりします。だから藤原新也さんの16歳のころを追体験している気分になります。

 けっきょく「まだ何ものも手にしていない」僕は幸せなのかもしれないなあとふと思いにかられる良い本でした。
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