うつくしい人

西加奈子の小説である。登場する坂崎というリゾートホテルのバーで午後1時から午後7時まで働く40代を超えているのに見習いみたいな仕事をしている男のことが気になる。自意識過剰な主人公の女性から最初みっともないと思われ、たしかにスラスラっと仕事をこなせない男。じつは私もそうなのではないかと、そしてそれはそれで「私」らしくていいのではとも思う。へっぽこな自分でいたいなあと、いや、事実そうなのだからと思ったら気が楽になった。
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